「やりたいことがない」「挑戦したくない」子どもたち 考える力を育むには「余白時間」が欠かせない

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だからこそ、外遊びなどの自由な時間に、少しずつリスクをとる経験をしておくことが大切なのだと思います。

すべての子どもたちの放課後を豊かにしていくには

窪田:今回、平岩さんの話を伺って、学童の問題は決して都市部だけの問題ではないと感じました。

平岩:おっしゃる通りで、待機児童が出ているのは都会に集中しているのですが、そもそも共働きのご家庭だけが学童を利用すればよいのかというと、そうではありません。すべての子どもたちの放課後の時間を豊かにしていくためには、どの地域にも豊かな放課後が必要だと思います。

学童の不足を解消することは、その通過点にすぎません。子どもたちの声を大切にして、いかに子どもたちが自分の好きなこと、やりたいことを思い切りできる社会にしていくか、が求められているのではないでしょうか。学校施設を活用したアフタースクールはもちろんそれに貢献できますが、学校外も含めて子どもの多様な居場所が増えていくことを心から願っています。

窪田:共働きの子どもに限らず、すべての子どもたちの健全な育成のためにも、放課後の過ごし方を考えていくことが大事なんですね。近視抑制のために1日2時間の屋外活動を推奨している身として、今の子どもたちが置かれている環境を知ることができ、とても勉強になりました。ありがとうございました。

(構成:安藤梢)

平岩 国泰 特定非営利活動法人・放課後NPOアフタースクール代表理事
ひらいわ くにやす / Kuniyasu Hiraiwa

東京都出身。1996年慶應義塾大学経済学部卒業。株式会社丸井入社。長女の誕生をきっかけに、子どもたちの世界を豊かにすることに人生をかけ、放課後NPOアフタースクールを起業。これまでに21校のアフタースクールを開校。 2019年新渡戸文化学園理事長就任。2017年より渋谷区教育委員、2023年より教育長職務代理就任。学校-放課後-教育委員会の三刀流で幅広いフィールドで教育に関わる稀有な存在。2019年「自己肯定感育成入門」出版。2児の父。

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窪田 良 医師、医学博士、窪田製薬ホールディングスCEO

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くぼた りょう / Ryo Kubota

慶應義塾大学医学部卒業。慶應大医学部客員教授、米NASA HRP研究代表者、米シンクタンクNBR理事などを歴任。虎の門病院勤務を経て米ワシントン大学助教授。2002年創薬ベンチャー・アキュセラを創業。2016年窪田製薬ホールディングスを設立し、本社を日本に移転。アキュセラを完全子会社とし、東証マザーズに再上場。「エミクススタト塩酸塩」においてスターガルト病および糖尿病網膜症への適応を目指し、米FDAからの研究費を獲得し研究開発を進めているほか、在宅医療モニタリングデバイスや、ウェアラブル近視デバイスの研究開発を行っている。

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