「やりたいことがない」「挑戦したくない」子どもたち 考える力を育むには「余白時間」が欠かせない

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平岩:私のお勧めは、子どもに「何も予定がない真っ白な1日」を作ってあげること。大人も子どももみんな頑張っているのに、忙しすぎてお互いに話す時間もなかなかない。その状態から抜け出すためには、やはり予定がない日を作ることが大事なんです。1日が無理なときは半日でもよいので、親子共通の余白の時間を作ってみてほしいです。

窪田:たしかに予定がない1日は、意識しないと作れないかもしれません。

平岩:目覚ましをかけずに起きて、「今日は何がしたい?」と子どもに聞くところから始められたらいいですよね。それで子どもがやりたいことを一緒にやってあげる。それだけで、子どもは「自分に向き合ってもらえた」と満足感を感じます。

窪田:今思うと、私も子育てをしていたときは無我夢中でした。最初は大変なイメージしかありませんでしたが、子どもと一緒の時間を過ごせば過ごすほど、やりがいや喜びのほうが大きくなっていった気がします。どんなに忙しくても、どこかでリセットする時間があるといいですよね。

正しい子育てよりも、まずは子どもの話を聞くことから

窪田:平岩さんから見て、今の親御さんたちはどんなことに困っていますか?

平岩:皆さん本当に忙しいのと、あとは1つの家庭でそれぞれに頑張らなければならない感じが強いなと思います。例えば、習い事のお迎えなどは、3家族で交代制にすれば負担を3分の1に減らすことができます。でも、そうしたつながりを持ちにくい。だから、各家庭でそれぞれが苦労している感じがあります。

窪田:なるほど。

平岩:あとは、「正解を知りたい」という気持ちも強いのかなと。世の中にある情報を頼りにしすぎるよりも、目の前のわが子の声を聞いてあげるほうが大事だと思うのですが、それよりも「正しい子育てをしなければ」と追い込まれてしまう。それによって苦しめられている人も多い気がします。

窪田:いろいろな情報が手に入るようになったからこその弊害かもしれないですね。とはいえ、子育てに正解はないですよね。子どもの個性や家庭の状況によっても、全然違いますし。

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