「2.5トンの服の山」過酷なゴミ屋敷の"2日後の姿" "開かずの間"だった実家に入ると驚く光景が…

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「私はフィギュアが好きで、ソフビ(ソフトビニール)人形を何体もコレクションしています。でも、その趣味がない人からすれば、“何に使うの?”と思うかもしれません。インテリアの一種みたいなものですし、好きなモノの価値観って人によって違うんです」

本が好きな人は読み終えた本も捨てずに本棚に並べている。何なら、数年間読んでいない本ばかりが並んでいることもある。本を一切読まない人からすれば、「メルカリで売ったほうが得じゃない?」「そもそも買わなければいい」と思うはずだ。

ゴミ屋敷
とにかくゴミやモノの量が多く、作業は2日間にもわたった(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
ゴミ屋敷
テレビまわりを残してすっかりモノがなくなったリビング(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

遺品をすべて捨てたワケ

ゴミ屋敷連載
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1日目はスペースを確保して作業は終了。これだけモノが多いとさすがに2日ないと終わらないようだ。翌日も引き続きゴミの搬出を続け、最後は段ボール4箱とテレビとテレビ台だけを残し、作業は完了した。

遺品はあらかじめ子どもたちが取り出していると思いきや、この日までほとんど部屋には立ち入っていないという。

「貴金属、通帳、印鑑などの貴重品は保管しましたが、ほかは全処分でした。1つひとつ見始めたら気になってキリがないし、もともと知らなかったモノばかりなので捨ててしまっても同じこと。そんなふうに依頼者さまは考えていました」

家族の思い出の品や、両親が大切にしていたモノがあったらどうするのだろう。そう考える人もいるはずだが、これもモノに対する価値観の違いだ。空っぽになったマンションの一室も、間もなく売却した。

ゴミ屋敷
天井まで衣類が積み上がっていた和室はもぬけの殻に(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
ゴミ屋敷
料理をするスペースなどなかったキッチンも生まれ変わった(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

※本連載がマンガになりました。ぜひ、無料で読める【漫画「ゴミ屋敷」~孤独な部屋の住人たち~】もご覧ください。

【写真】天井までギッシリ!「総重量2.5トン」の服の山…2日間にわたる片付けの結果【生まれ変わった部屋を見る】(55枚)
國友 公司 ルポライター

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くにとも こうじ / Kozi Kunitomo

1992年生まれ。筑波大学芸術専門学群在学中よりライターとして活動。訳アリな人々との現地での交流を綴った著書『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』(彩図社)が文庫版も合わせて6万部を超えるロングセラーに。そのほかの著書に『ルポ路上生活』(KADOKAWA)、『ルポ歌舞伎町』(彩図社)がある。

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