初心者でも失敗しない好みのワインの選び方 高いボトルだからおいしいとは限らない
街で袴(はかま)を着ている女性に出くわしたら「卒業式?」、浴衣を着ている人を見かけたら「花火大会かぁ」と想像できるように、ぱっと見でワインの味わいが想像できれば、買い物の時間を節約できるだけでなく、会食やデートでも「ワイン通」を気取れそうです。
ボトルの形で味わいは予想できる
「そんなことができるようになるまでには10年はかかるでしょ」という声も聞こえてきそうですが、心配いりません。実は、ボトルの形をみれば簡単にワインスタイルを見分けることができるのです。
フランスの場合、フルボディの赤ワインがつくられるボルドー地方はいかり肩、ライトボディの赤ワインがつくられるブルゴーニュ地方はなで肩、香り高い白ワインをつくるアルザス地方はフルート型と、ボトルの形がだいたい決まっています。
世界でワインをつくっている人は、どこかフランスをお手本としています。そのため、ほかの国でもフランスにならってボトルの形が選ばれているのです。
ワインを楽しむには蘊蓄(うんちく)が必要でしょうか? いいえ、ワインはむしろ、感性で楽しむお酒と言ってもいいかもしれません。
ショップには、さまざまなラベルのワインが並んでいます。それはまるで小さな美術館のようで、ワインを飲まなくても、ラベルを見ているだけで楽しくなります。嬉しいのは、ワインもCDやアート作品を購入するときのように、「ジャケ買い」も大いに期待できるということです。
ワインづくりには、哲学や芸術の側面があります。つくり手の中には、どんなに天候が不安定でも除草剤や殺虫剤を絶対に撒かないという人もいます。フランスのつくり手レ・カイユ・デュ・パラディがつくる「Racines(ラシーヌ)」のラベルには、除草剤や殺虫剤を使わなくても、ブドウの活力によって健康なブドウが収穫できることを象徴するような絵が描かれています。
オーストラリアの生産者ルーシー・マルゴーのように、毎年ラベルを変えたり、ハイブランドとコラボして、スタイリッシュさを強調するつくり手もいます。イタリアのつくり手ドンナフガータのラベルはドルチェ&ガッバーナのデザイン。飲む前からワクワク感が高まりますよね。
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