それに、才能の多寡にかかわらず、自分にできることをコツコツ続けていれば、必ず結果はついてきます。
「大地黄金(だいちおうごん)」という禅語を覚えておいてください。
自分がいる場所で、主体的に精一杯ものごとに取り組んでいけば、その場所が黄金に輝いてくるのです。自分を輝かせてくれる場所があるのではない、あなた自身がその場所を黄金色に変えるのです。
容姿だって、「自分では変えられない」と思うから、クヨクヨするのです。
自分のまわりを見渡してみてください。あなたが思う「いい顔」とはどんな顔でしょう。「目がパッチリしている」「鼻が高い」等、生まれつきのものもある一方で、生まれとは関係なく、輝くような「いい顔」もあるとは思いませんか。
「いつも堂々としていて、一緒にいると安心できる」
「あの人が笑うと、その場が明るくなるね」
そんな顔のことです。
いい顔とは、形が整っている顔のことではありません。内面の充実があきらかな顔のことをいうのです。それは、自分の生き方がつくるもの。主人公として、その人だけの人生を生きることで、その人だけの味わいが顔ににじんでくるのだと思います。
主人公としての生き方の真逆は「斜に構える」です。人生に対して真正面から取り組まず、「やらされている、させられている」という意識です。これでは不満がたまる一方、人生が輝くはずがありません。
仕事も人生も「ちょっと工夫」
仕事もそうです。主人公として生きようとするならば、自分の目の前にある仕事に没頭することであり、それ以外の道はないのです。
なかには、本意でない仕事を任されることや、スポットライトの当たらない、地味な雑用に不満を覚えることもあるでしょう。そのときも「雑用をやらされている」と思うと質の高い仕事はできませんし、第一面白くもなんともありません。
しかし「任された仕事なのだから自分のやり方で成果を出そう、自分の色に染めてやろう」と思って取り組めば、迷いは晴れますし、期待以上の成果だって出るでしょう。
例えば、いかにも退屈な「ホチキス留め」だってそうです。「どの位置に留めるとめくりやすい書類になるだろう」「左利きの人にわたす資料と、右利きの人にわたす資料、ホチキスの向きを反対にしてみようか」などと、ちょっとだけ工夫してみる。
それだけで、退屈な雑用が、あなたの個性が発揮された、あなたの仕事に変わるのです。それができたら仕事は面白くなります。面白ければ、没頭できます。没頭すれば、余計なことは、気にならなくなります。
要は、人生も仕事も、主体的に、楽しんでやること。もっといえば「ちょっとだけ工夫する」。それができるなら、どんな境遇にいようとも、あなたは今ここから、主人公です。
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