MIXI、「競輪チャリロト」不正発覚で再燃する不安 再び露呈したガバナンス不全、過去の教訓生きず

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MIXIはチャリ・ロトでの不正再発防止策として、取引先との面談記録を義務化し、購買先の選定審査などを行う「審査部」を設置するという。

早々にサービス終了に追い込まれたチケットキャンプと異なり、チャリ・ロトの事業は継続される見込みだ。MIXIは「事業の成長性に与える影響は軽微」(島村CFO)とするが、長きにわたり代表を務め、個人的なつながりで取引先を集めていた上田氏の解任後も、同社がこれまで通りの成長を続けられるのかは現時点で不透明だ。

一方、上田氏の後任の代表取締役には、MIXIから出向している石原洋輔氏が就任した。チャリ・ロト社の財務経理部長として出向し、取締役も務めてきた人物だ。

調査チームは一部調査を実施できず

今回の調査では、2人以外のチャリ・ロトの役職員が関与したことをうかがわせる事実は判明しなかったものの、調査チームは一部の関係者の協力を得られず、意図した調査を実施することができなかったとしている。公正さが求められる公営ギャンブル事業にもかかわらず、取引の健全性についてMIXIが十分な説明を尽くしたとは言いがたい。

“モンスト一本足”から脱却し、持続的な成長を描くには、この先もM&Aが有力な選択肢となりうる。子会社のガバナンスという経営の根幹が揺らぐ中、先行きには不安感が漂っている。

田中 理瑛 東洋経済 記者

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たなか りえ / Rie Tanaka

北海道生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。ゲーム・玩具、コンテンツ、コンサル業界を担当。以前の担当は工作機械・産業用ロボット、医療機器、食品など。趣味は東洋武術。

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