大河「べらぼう」に続「虎に翼」を期待する理由 朝ドラ好きで大河が苦手な私の感じた魅力

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であれば、『べらぼう』には「似た状況を全くなくせていないのが私たちの現実」に対する森下佳子の思いが結晶してほしい。

花魁・女郎の言葉が、追いやられている令和の人々の叫びに聞こえてくるか。そして、吉原の女性を救うために駆け回る蔦重が、そんな令和の人々に「べらぼう」な解放感を与えることができるか――。

吉原を大河ドラマで描く本質的な意味

江戸時代中期と令和をつなぐこと、吉原を単に吉原ではなく、令和にも通じる「人や社会のどうしようもなさ」の吹きだまりとして描くこと。それこそが『べらぼう』に期待する本質的な新しさだと思うのだ。そして、それでこそ、吉原を描く意味と価値が横溢する。

というわけで、「朝ドラ党」として感じた『べらぼう』の魅力、そして期待を述べてみたが、どういう結果に転ぶかは、正直、まだわからない。

万が一の場合、小芝風花にはNHK大阪制作朝ドラのヒロインになっていただき、「べらぼうめ!」ではなく「アホちゃうか!」とたんかを切って、うっぷんを晴らしてほしい。

スージー鈴木 評論家

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すーじー すずき / Suzie Suzuki

音楽評論家・野球評論家。歌謡曲からテレビドラマ、映画や野球など数多くのコンテンツをカバーする。著書に『イントロの法則80’s』(文藝春秋)、『サザンオールスターズ1978-1985』(新潮新書)、『1984年の歌謡曲』(イースト・プレス)、『1979年の歌謡曲』『【F】を3本の弦で弾くギター超カンタン奏法』(ともに彩流社)。連載は『週刊ベースボール』「水道橋博士のメルマ旬報」「Re:minder」、東京スポーツなど。

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