森下佳子はこうも語っている。
――蔦重が体験していることは、今の私たちと変わりがないのではないかと感じます。合戦がなくなって、戦っているものと言えば、お金や地位、見栄、承認欲求といったこと。噴火や冷害など災害が多かったところも似ています。
江戸時代中期と令和をつなぐ大河になれるか。「吉原は可哀想だねぇ」「昔はひどかったねぇ」ではなく、「これってまるっきり今の話じゃないか」にまで駒を進められるかどうかが問われていると思う。
「朝ドラ党」として期待すること
もし、そんな「現代的」な大河になるのなら、「朝ドラ党」としては、あの『虎に翼』に重ね合わせて見ることもできるだろう。
女性差別を底辺に置き、令和にも通じる在日コリアンや障害者、LGBTの差別を取り上げ、昭和を通して令和を浮かび上がらせることに成功した朝ドラ。
『虎に翼』の脚本家・吉田恵里香と元厚生労働次官・村木厚子による、1月8日の東京新聞朝刊に掲載された対談(必読)の中で吉田はこう語っている。
そう、吉田恵里香の「怒り」が『虎に翼』に結晶した。大河よりもハードルが高いであろう朝ドラでも、あれほどの純度で結晶させることができた。
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