NHKが勝負に出ている感じがする。勝つ可能性、つまり、私のような新規層の流入、ひいては、大河という枠自体のアップデートに成功する可能性も低くはないと見た。
というわけで今回は、『べらぼう』を見始めた「朝ドラ党」が感じた魅力と期待を語ってみたいと思う。
「新しい大河」への期待
私が魅力に感じたポイントの1つ目は、先に書いたことの繰り返しになるが、戦や合戦が出てこないことだ。
蔦重が生まれたのは1750年で、47歳と若くして亡くなるのが1797年。つまり彼の人生は「18世紀後半」にすっぽり入る。
この時期の日本は、徳川幕府が安定期に入り、国内で争いがほとんど起きない、言わば「凪」のような時期だった。だからか、江戸時代中期=18世紀後半を描くのは、何と大河ドラマ史上初だという。
眉間にシワを寄せた男と男が命を賭けて戦いまく――らない、画面が刀と血と炎と馬でいっぱいにな――らない、新しい大河への期待が高まる。
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