新卒の初任給を引き上げるニュースが相次いでいる。
「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングは、1月8日、新卒社員の初任給を3万円引き上げ、33万円にすると発表した。新卒以外も新しい報酬体系を導入し、人材への投資を大幅に強化していく方針だ。
また、大手金融機関の初任給引き上げの報道も複数出ている。就活生に有利な“売り手市場”と言われるなかで、優秀な人材の確保のため各社条件をつり上げ、争奪戦が繰り広げられている状況だ。
そんな中、昨年2024年4月時点ですでに高い初任給を打ち出していた企業はいったいどこか。大卒総合職の初任給について、最新の『就職四季報 総合版』調査データを基にトップ100社を抽出した。
1位2位は40万超
1位はネット広告代理店大手のサイバーエージェント。大卒総合職の初任給は42万円。採用ページの募集要項によると、年俸制で504万円となっている。
2位は日本M&Aセンター。中堅中小企業のM&A仲介で最大手の企業だ。大卒総合職の初任給は40万2750円。内訳は基本給26万0000円、時間調整手当11万7750円、営業手当2万5000円となっている。
業種別に見ると、コンサルティング・シンクタンク・リサーチ業界の平均初任給が27.3万円、マスコミ・メディア業界が26.3万円、建設・不動産業界が25.8万円、商社・卸売業界が25.6万円と高水準であった。
今回は初任給に注目してランキングを抽出したが、初任給だけが高く入社後の給与がなかなか上がらない企業や、初任給の内訳の多くを見込み残業代が占める企業も存在するので注意が必要だ。
冒頭では初任給引き上げについてのニュースに触れたが、伊藤忠商事は1月9日、新卒初任給だけでなく全体の平均年収を前年度比約10%増加させると発表している。
就活生のみなさんには、初任給だけでなく、全社員に関わる詳しい給与データを見て志望企業を判断してもらいたい。当ランキングでは参考データとして平均年収も併記した。また、書籍の『就職四季報』では、各社の初任給の構成要素や25歳・30際・35歳時点の平均賃金、30歳総合職の平均年収も掲載している。
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