「パリピ飲み」が"普通の若者"の間でブーム化の訳 酒離れの一方でショット文化が再燃、一体なぜ

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このように飲む人・飲まない人も各自のペースで酒席を楽しもうという機運が高まっている今の時代、にもかかわらず、全員で高度数のアルコールを一気飲みするショットが、なぜ広がっているのだろうか。

アサヒビールのHP
アサヒビールが提唱する「スマドリ」。吉本芸人を起用し、自由なペースで飲むことを訴えかける(アサヒビールのHPより)

ショットのイメージを覆すニュータイプのドリンクが人気

今の若者の「ショット遊び」ブームの牽引役のひとつは「クライナー ファイグリング」(通称クライナー)だろう。

「クライナー」は1992年ドイツ発祥のボトル入りショットカクテル。日本には2017年に上陸し、クラブやバーなどでショット用に提供され始め、じわじわと知名度を上げている。

「クライナー ファイグリング」
色とりどりで見た目もかわいく、味のバリエーションも豊富な「クライナー ファイグリング」(「クライナー」HPより)

従来のショットは、テキーラやジン、ウォッカ、さらに「パリピ酒」と呼ばれるコカレロやイエーガーなど、アルコール度数は30~40度ほどのスピリッツを30mlのショットグラスに注ぎ、皆で同じものを一気に飲み干す。

「クライナー」はそれと異なる点がいくつもある。

まずカラフルでキャッチーなパッケージが目を引き、可愛らしい見た目はSNS映えしそうだ。さらに20mlのミニチュアボトルに入っており、従来のショットグラスが30mlであることを考えるとやや少ない。

アルコール度数は20度で、やはり先述の酒と比べると低め。何より味のバリエーションも幅広く、フルーツ系、ミント系、クリーム系など女性にも好まれそうなものも。正直、従来のショットはどぎつい飲み口が多いことを考えると斬新だ。

さらに、これだけ種類があればどれにするか「選ぶ楽しさ」もある。自分の「推し色」を持つなど多様性を重んじるZ世代にマッチする商品なのかもしれない。

「クライナー」にはこうした従来のショットとは違うことから「ネクストパリピ酒」との呼び声も高い。

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