注目の不動産3セクターで明暗が分かれたワケ ホテル・データセンター好調、物流施設は苦境に
ホテルブランドの多様化も進む。ウォルドーフ・アストリアや、森トラストの東京ワールドゲート赤坂に2025年秋開業予定のアメリカの高級ホテル「1 Hotel Tokyo」は、日本初上陸のブランドだ。
不動産サービス大手・JLLでホテル事業を統括する大橋蔵人氏は「収益力向上を狙い、デベロッパーなどが既存ホテルを日系から外資系ブランドに変更するリブランドも増加している」と話す。
大和ハウスグループが運営するJR京都駅前の「ダイワロイネットホテル京都グランデ」は、2024年に「ダブルツリーbyヒルトン京都駅」へ改修された。同ホテルの2025年1月平日の宿泊料金はツインルームで約2万円と近隣のダイワロイネットホテルより3割ほど高い。
用地取得競争が激化し、建設費も高騰する中、新規にホテルを開業するハードルは高い。既存ホテルの改修で日本での展開を加速する外資系ホテルも増加しそうだ。
データセンター|2025年は売却、買収が増加
ファンドなどから新たな金脈として注目を集めるのがデータセンター(DC)だ。クラウドサービスの普及や生成AI(人工知能)の活用が進み、需要が急増している。
大和ハウス工業は千葉県印西市に「DPDC印西パーク」を建設中だ。全14棟のうち、すでに2棟が竣工済みで、DC事業者の豪エアトランクが運用を始めている。大和ハウスの更科雅俊執行役員は「建設中や計画中のものを含め各地で20棟のプロジェクトが進行している」と語る。
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