ヒルトン幹部「日本市場には強気、今後10年で100軒に」。アジア太平洋地域社長アラン・ワッツ氏

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アラン・ワッツ(Alan Watts)/ヒルトン アジア太平洋地域社長。英IHGでアジア・中東・アフリカ地域の最高執行責任者を務め、2018年にヒルトンへ移籍。アジア太平洋地域の12ブランド、1800軒以上のホテルを統括する(撮影:今井康一)
インバウンド(訪日外国人観光客)の急増を受け、外資系ホテルの進出ラッシュが始まった。規模で勝る外国勢に日本勢が対抗するすべはあるだろうか。『週刊東洋経済』4月26日・5月3日合併号の特集は「ホテル高級化大戦」。隆盛を極めるラグジュアリーホテルの最前線に迫った。

ヒルトンの最高級ブランド「ウォルドーフ・アストリア」が日本に初進出。日本やアジア市場への見方や経営戦略をアジア太平洋地域社長のアラン・ワッツ氏に聞いた。

ホテルビジネスは活況

──アジアや日本のホテル市場をどうみていますか。

アジアのホテル市場は特別で、成長が続いている。コロナ禍前は黄金期といわれてきた。航空機などのインフラが整い、経済成長も続き旅行者が増えたからだ。

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コロナ禍では確かにホテルは投資家や不動産オーナーにとって最悪のアセットだっただろう。ヒルトンも6割のホテルを休業せざるをえなかった。

ただ、アジア地域での開発は続いた。人口増と経済成長が続くアジア地域のファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を確信していたからだ。

そしてコロナ禍後、想定以上にホテル市場は回復した。リベンジ消費の勢いも強かった。需給に基づいたリプライシング(価格改定)もできていて、ホテルビジネスは活況を呈している。

日本はもともと海外客が訪れたい国で、円安で割安になり訪日ラッシュが続く。投資家がアジアで最初に投資したがるのは日本だ。経済成長著しい新興国が近隣にあり、新規訪日客が期待できる。人材やインフラなどの準備は必要だが、中長期的に日本市場は強気にみている。

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