パレスホテルに10年住む総支配人の「改装秘話」 黒船襲来で決断「過去のすべてを捨てた」大改装
緊張感があるためホテルでは熟睡できない
――都内でリブイン(ホテルに住み込みで働くこと)の総支配人は珍しいですね。
(2012年5月の)開業の前からパレスホテル東京にずっと住んでいる。今年は自宅には1回しか帰っていない。ホテルの暮らしの中に生活があり、ライフワークそのもの。
長年、皇居外苑のシンボルとして営業をしてきた旧パレスホテル。2012年に生まれ変わった(写真:パレスホテル)
仕事かプライベートで海外に1週間行くと、家ではなくてホテルに帰りたいなと思うし、パレスホテル東京のロビーに帰るとすごく安心する。とはいえ緊張感があるためホテルでは熟睡できない。
48年の歴史を持っていた前身のパレスホテルを2009年に壊したときは涙が出た。壊してまでホテルを作るのだから、先人のためにもいいホテルを作らないといけないという覚悟が生まれた。(開業総支配人としての)生みの苦しみもあり、このホテルが好きなんだと思う。


















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