無意識な行動の積み重ねが人生を形成している 「成功したいのにできない」の原因は無意識にあった

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僕たちが自覚できていない心の領域のことで、感覚、感情、直感、記憶、本能的な欲求などを指します。なんとなくわかると思いますが、僕たちはほぼ無意識のうちにさまざまな行動をしています。

例えば朝起きてからの一連の動作を思い返してみてください。あなたはほとんどの動作を、無意識のうちに行っているはずです。

・朝目覚めたら、布団を手でつかんで身体を起こす

・洗面所に行って、顔を洗い、タオルで拭く

・パンをオーブントースターに入れ、ちょうどいい加減に焼く

・こぼしたりせずに、きれいに朝食を食べる

・クローゼットにある洋服の中から仕事に適したものを出して、一人でうまく着る

・家中の電気を消して、ドアの鍵穴に鍵を挿して戸締まりをする

家を出発するまでの流れを書き出してみると、かなり細かい動作をしていると思いませんか? もし、これらの動作を毎回意識していたら、どうなるでしょうか。家を出るまでに、あなたの脳は疲れ果ててしまうはず。だからこそ人間はルーティン(習慣や、いったん体得した動作)を無意識のうちに行えるようにプログラミングされているのです。

これらの日常的な動作を、無意識の力を借りずに意識的に(顕在意識だけを使って)行おうとした場合、一説によると「脳のシステムはやることが多すぎて、一瞬で破綻してしまう」と言われています。脳の負荷を減らすためにも、無意識が頑張ってくれているというわけです。

脳とは“怠け者”だった!

「わざわざ脳の負荷を減らしてあげる必要なんてあるの?」

そんなことを思った人もいるかもしれません。そこで、脳がいかに大変な器官であるかを、一緒に見ていきましょう。そもそも脳とは、非常に多くのエネルギーを必要とする、燃費の悪い器官です。大人の脳の重さは、体重のわずか2%。体重50キロの人の脳の重さは約1キロ。そんなに高い比率ではないですよね。

ですが、脳が消費するエネルギーの比率は、それを大きく上回ります。脳は体重の2%の重さしかないのに、全身が消費する全エネルギーの20%近くも使っています。例えば、1日に2000キロカロリーを消費する場合、脳はそのうちの400キロカロリーも消費していることになります。

重さで見ると小さいはずの脳が、毎日大量のエネルギーを使いたがるとしたら……。僕たちの身体はいったいどうなってしまうと思いますか?全身には、脳以外にも数多くの器官があります。

それらも生命維持のために、一生懸命毎日働いてくれています。そこに必要なエネルギーが行き渡らなくなれば、僕らの命は存続の危機にさらされかねません。なので、脳はもはや“癖”として「物事を自動的に処理しよう」とします。

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