たとえば外資系の生命保険マンのパブリックイメージといえば、ネイビースーツをピシッと着こなしているというもの。業界にお勤めの方からうかがう限り、これは最近の実情とは異なるのですが、それでも世間一般の方が「言われてみると確かに」と思い描くイメージですよね。
つまり転職して日が浅い方も、パブリックイメージを活用することで、ベテランのような雰囲気を醸し出すことも不可能ではありません。いわゆる形から入る戦略ですが、M-1のように、競合が切磋琢磨しているビジネス環境においては、このちょっとした差が勝敗を分けることも有りうるのです。
そういう意味では、2組目に登場したヤーレンズの点数が伸び悩んだことも、パブリックイメージが関係していると私は感じています。
ヤーレンズの点数が伸び悩んだ衣装的要素
昨年、最終決戦で令和ロマンと4対3という接戦を繰り広げたヤーレンズ。今年は思った以上に点数が伸びませんでしたが、一視聴者目線として言えば「ヤーレンズのパフォーマンスは、点数以上に面白い」という体感だったのです。そして、このモヤモヤを拭ってくれたのは、審査員のコメントにありました。
とくに初代M-1チャンピオンの中川家、礼二さんの「やっぱり皆も言うてたように、なんか中盤くらいから爆発力がなかったかな、去年を知ってるだけに、やっぱりちょっと、違和感があった」というコメントが印象的でした。
というのもヤーレンズのボケ担当である楢原真樹さんと言えば、性別を感じさせない「特有の口調」と「短丈ジャケット」という強烈な個性をお持ちですし、その個性から繰り出される手数の多い掛け合いは、個人的には、ある種の狂気すら感じます。
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