漫才・コント競う「ダブルインパクト」秘める可能性 他の賞レースとどう差別化を図っていくか
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今月、日本テレビと読売テレビが新たな賞レース『ダブルインパクト ~漫才&コント二刀流No.1決定戦~』を開催すると発表した。
同大会は、漫才とコントの“二刀流芸人”が激突し王者を決定。優勝者には賞金1000万円が贈呈される。プロ・アマを問わない2人以上であればエントリー可能で、芸歴制限もない。予選は漫才とコントの両方で審査を行い、夏に決勝戦の模様を生放送する予定だという。
賞レースの波に乗り遅れた日テレ
2001年に『M-1グランプリ』(ABCテレビ/テレビ朝日系)、2002年に『R-1ぐらんぷり』(2021年以降は『R-1グランプリ』。カンテレ、フジテレビ系)、2008年に『キングオブコント』(TBS系)と、次々と賞レースが立ち上がり、日本テレビはこの波に乗り遅れた印象が強い。
2009年に映像作品で面白さを競う『S-1バトル』(ソフトバンクモバイル主催)が始動するも、2011年3月に発生した東日本大震災の影響により第2回の最終決戦を中止。以降も大会が復活することはなかった。その後、2013年に出場資格20歳以下限定の新たなコンテスト『ワラチャン! U-20お笑い日本一決定戦』をスタートさせたが、こちらも第1回の開催のみで大会は終了している。
そんな中、日本テレビで始まったのが『女芸人No.1決定戦 THE W』だ。出場資格は、プロ・アマ、ネタのジャンル、芸歴、人数を問わず、女性のみ。3時のヒロイン、吉住、オダウエダ、天才ピアニスト、紅しょうが、にぼしいわしなど、この大会で知名度を上げた芸人は少なくないが、ジェンダーレスなどの観点からいまだ厳しい意見が目立つのも確かだ。
『ぐるぐるナインティナイン』や『世界の果てまでイッテQ!』、『有吉の壁』、『しゃべくり007』など人気バラエティーを多く制作する日本テレビが、『M-1』や『キングオブコント』のように“局を代表する賞レース”を作るべく『ダブルインパクト』を立ち上げた、と考えるのが自然ではないだろうか。
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