レッドシー・プロジェクトのような大規模インフラの建設を、中国企業がサウジアラビアで手がけるのはこれが初めてだ。RSGから請け負った分野は太陽光発電所、蓄電システム、送電網、海水淡水化プラント、上水道、排水処理プラントなど多岐にわたる。
「現地の太陽光発電所には中国製の太陽光パネル76万枚を設置し、蓄電システムの設備容量は1300GWh(ギガワット時)に上る。これまでに完成した(ホテルなどの)施設は太陽光発電だけで運営が可能で、既存の電力網から完全に独立している」(パガーノCEO)。
なお、上述の蓄電システムを受注したのは中国の通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)だ。
中国人旅行者の集客に期待
レッドシー・プロジェクトの建設工事は2019年に始まり、すでに3軒の高級ホテルが営業を始めている。2030年を予定する完成時までには50軒のホテルが開業し、年間延べ100万人の来訪を見込んでいるという。
サウジアラビア政府の「ビジョン2030」は、同国経済の(石油に依存し過ぎない)多様化を目指している。パガーノCEOは、レッドシー・プロジェクトを通じた観光業の振興により、それに貢献したいと意気込む。
「われわれにとって中国からの集客は非常に重要だ。サウジアラビアの(国際的な観光地としての)対外開放は始まったばかりだが、ここには豊かな歴史と文化がある。中国人旅行者の目的地候補のリストに、ぜひ加えてもらいたい」(パガーノCEO)
(財新記者:趙煊)
※原文の配信は12月6日
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