「報連相のループ」こそが人を飛躍的に成長させる 「わらしべ長者」のおとぎ話が教えてくれること
次に『わらしべ長者』ですが、これは日本のおとぎ話です。財産として1本の稲藁の芯しか持っていなかった青年が旅に出ます。
トラブルを抱えて困っている人がいたので事情を聞くと、そのときに自分が持っている物が役に立ちそうなので、それを相手に分けてあげます(例=下駄の緒が切れていた人に自分の藁をあげる)。
すると相手はそのお礼に別の物をくれます。こうした交換を繰り返しているうちに少しずつ豊かになり、最後にはお金持ち(長者)になった――という話です(この話にはいろいろバリエーションがあるようなのですが、話の骨格は変わりません)。
この話は、単なるラッキーな物々交換の話ではないと思います。
最初に持っていた1本の藁を「知識」に、また青年の旅を「仕事・人生」に、そして困っている人を「お客さま、同僚、友人」と考えてみると、この話のイメージが変わってきます。
困っている人に対して、その時点で持っている知識と実力をフルに使って問題を解決すると、相手から感謝された上に経験と知識を得られます。これを繰り返していけば、「できること」が増えていき、人のために、より役に立てる存在になっていくというわけです。
こんなふうに捉えていくと、学び続けることや、難しい課題にぶつかることが楽しく感じられますよね。
気づきや解決策はみんなで共有すると成長が加速する
ところで、こうした日々の気づきや課題は、1人で抱え込むよりみんなで共有したほうが、お互いの成長が早くなります。
たとえば、他人の悩みに対してはすぐに気づくし、的確なアドバイスもできるのに、自分のこととなると課題に気づかず、良い解決策も浮かばないのが人間の面白いところです。
だから私の会社では、日々の課題を「1日1日の気づきメモ」として幹部スタッフで共有しています。それぞれが、その日に気づいたことや課題をグーグルの「スプレッドシート」に、1日に1個と言わず、気がついた数だけ書き込みます。思考が動いていく様子も含めてどんどん書いていくのです。
私も、スタッフたちの書き込みを見ながら常にアンテナを張っているので、内面の成長も悩みも自然にキャッチできます。
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