「パーカーおじさん」堀江氏の怒りがド正論なワケ "おじさんイジり"がNGになった、現代の切実な事情
女性を見た目や年齢でイジることは、少なくとも社会の表舞台からはほぼ消えました。職場においても同様です。いまだに一部の政治家などが、結婚率や出生率の低さについて余計なたとえで表現して炎上することがありますが、さすがに最近はかなり少なくなってきました。
女性の容姿イジり、年齢イジりの全面禁止は定着したといえます。では男性はどうでしょうか。
「男性へのハラスメント」が顕在化した2024年
2024年は、男性へのハラスメント事案が多数起こった年でした。
今年8月、「夏場の男性の匂いや不摂生してる方特有の体臭が苦手すぎる」という、女性フリーアナウンサーのX投稿が大炎上しました。
猛烈な批判を受けて、所属しているプロダクションから契約解除されるなど影響は甚大でしたが、このときも「男性の体臭」という差別が大きな問題になりました。性差をつけずに「気になる体臭」であればまだしも、男性だけを批判したととらえられたことが炎上の燃料になったといえます。
また10月には、フジテレビ『めざましテレビ』の番組公式YouTube動画で、先輩アナウンサーが新人男性アナウンサーを容姿でイジっていたと炎上。ついには同局の港浩一社長が定例会見で釈明するほどの事態になりました。
中でも管理職でもあるベテランの女性アナウンサーが新人アナウンサーの見た目を揶揄する発言は、批判を集めました。
初リポートを控えた新人アナウンサーの緊張を解きほぐすためだったということで、その気持ちはわかるものの、これを逆の立場に置き換えればアウトであることがわかります。管理職クラスのベテラン男性アナウンサーが、新人女性アナウンサーの見た目について、揶揄は論外ですが、ビジュアルを褒めただけでも問題になってしまいます。
対象が新人アナウンサーということで、会社序列からいっても上役、先輩のいじりに反論はしにくい立場。厚労省のパワハラ3要件(1:優越的な関係での言動、2:業務上必要ない言動、3:労働者の職場環境が害される言動)に引っかかる可能性は十分あります。
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