「パーカーおじさん」堀江氏の怒りがド正論なワケ "おじさんイジり"がNGになった、現代の切実な事情
もちろん、外からはわからない関係性もありますし、本人も「傷ついていない」と言っているとのことですが、アナウンサーとしての職務の助けとなっていないように見えるイジりが批判されるのは当然の流れでしょう。
管理職、上席者による部下イジりがもはや厳禁なのは、普通の会社員なら常識のはずです。管理職である上の立場の人間が「イジりでリラックスさせられる」と判断すること自体が危険なのです。
もはや性別を問わず、容姿イジりはできない時代なのです。それが確定しているのに、なぜいまだにこのような事件が起こるのでしょうか。
ハラスメントを恐れ、指導できない上司
ハラスメント指導や教育は広く一般化しており、大手企業はもちろん、中小企業でも普及しています。私もあらゆる業界、大小さまざまな企業でハラスメント研修や講演をしています。
つまり「ハラスメントって何?」のような無知な社会人は、もはやメインストリームにはいないといえます。ハラスメント禁止はもう常識として定着しています。
むしろ今現場で起きている問題は「ハラスメント、ダメ、絶対」を理解していないことではなく、何がハラスメントなのかがしっかり理解できていないことです。
管理職だけでなく、ハラスメントを受ける側とされる一般社員も、何がそれにあたるのかを明確に理解しておらず、「業務上の指示であっても、本人が嫌な気持ちになればハラスメント」というような極端な認識をする社員も珍しくありません。
一方、管理職は管理職で、自分自身の認識に不安があるため、ハラスメントと言われるのが恐くて指示も指導もできないという人も少なくありません。
私は特に管理職や経営層に特化したハラスメント研修を多く行っていますが、参加者からは、多くの管理職が恐怖心から適正な業務指示や指導もできずに困っているという声をたくさん聞きます。
ではどのような指示だったらいいのか。前述のパワハラ3要件に加えて、厚労省の「パワハラ6類型」がその基準となっています。
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