「ポケモン」のレアカードに、給料の本質を学ぶ 「答えのない世界」で稼ぐ力<後編>
ただし、単にいろいろなキャリアを積み重ねればいいというわけではありません。それぞれの分野で、100人中のトップだと認められるような、一流のプロフェッショナルにならなくては、掛け算の効果は生まれてきません。
「100人に1人」になる方法
それぞれの分野で「100人に1人」のプロフェッショナルになるためには、まずはその分野で1万時間、懸命に取り組むことが必要だと考えています。1万時間というと、途方もない時間のように感じるかもしれませんが、1日6時間取り組めば、約5年でクリアできます。社会人になって、会社員として働けば、同じ部署に5年くらいいることは珍しくないので、仕事に真剣に取り組めば、その分野での一流のプロフェッショナルになることは十分可能です。
こうしてひとつ目の軸ができたら、第2、第3の軸を作るべく、それぞれの分野で1万時間の努力をする。そして、それぞれの分野で100人中のトップだと認められるような存在になれれば、100掛ける100掛ける100で、100万分の1の存在になります。
100万人に1人というのは、オリンピックのメダリスト級なので、ここまでくればもう十分、稼ぐ力がついたといえるでしょう。
このような話をすると、「そんなに努力する時間なんてとれない」と言う人が必ずいるので、最後に、その点について触れておきましょう。
「自分の時間」を編集せよ
これからの時代、編集力が稼ぐ力のキーワードになってくるという話を冒頭にしましたが、各人の持っている時間を編集することも、稼ぐ力をつけるのには重要です。時間を編集するというとわかりにくいかもしれませんが、わかりやすく言えば、時間を買うことです。
たとえば、会社員、公務員など、いわゆる勤め人の人の時給は、いくらくらいだかご存じですか? もちろん勤めている会社の規模や業種によっても変わりますが、時給にするとだいたい3000円から5000円で働いている人が大勢です。
で、こういう人たちが、どのくらい時間をかけて通勤しているかというと、これが1時間から1時間半ぐらいの人が多くて、往復で2時間から3時間、通勤だけに使っているのです。
しかも、満員電車の中だと本も読めないので、ぼーっと車窓の外を眺めたり、スマホでパズドラをやっていたりするわけです。通勤は毎日のことなので、どれだけ時間を無駄にしているか認識されづらいのですが、これが10年も続くと、ある分野でエキスパートになれるくらいの時間が浪費されてしまうことになります。実にもったいない。
ですので、私は若い人には勤め先の近くに引っ越すか、年収700万円を超えるような勤め人の人には、タクシーに乗って通勤時間を短くするように勧めます。これが、時間を買うということです。同じことは家事にも言えますね。たとえば、部屋の掃除に3時間かかるのだとしたら、時給が3000円の人だったら9000円払って、家事代行の人に代わりに掃除をしてもらうべきです。
そうやってお金で買った時間で、自分は本を読んだり教養を高めたり、BBT大学でプロフェッショナル シンキングを学んだりするのが、答えのない世界で稼げる人になるために重要です。BBT大学はオンライン制の大学だから通わなくていい。時間のないあなたにはまさにうってつけでは……(笑)。
(撮影:大澤 誠)
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