子育ては「引き算」するぐらいでちょうどいい 親の決めつけをやめたら子どもの自己肯定感UP

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しかし、そのような先入観をもたずに子どもを「観察する」ことをしてみる。すると、子どもはうまくはまらないピースがあっても、以前よりも長く試行錯誤する姿を見せるかもしれません。

子どもは「自ら育つ力」をもっています。日々成長しているからこそ、見せる姿も日々少しずつ変化します。

しかし、私たちが先入観をもっていると、その小さな成長や変化にも気づけなかったり、そのチャンスを邪魔するようなかかわりをしてしまったりすることがあります。

2. "今"の子どものニーズを掴む

一度決めつけて「先入観」がつくられると、それに当てはまる姿を見るたびに「やっぱり」「また」「ほら」と頭の中でのその認識が強くなっていきます。

たとえば、「できないことがあるとすぐ諦める」という先入観をもっていると、子どもが少しでも諦めるような姿を見せたとき、「やっぱり」「ほら、また諦めた」と感じやすくなってしまうのです。そして、段々と子どもの直したい部分が目につくようになってしまうということもあるかもしれません。

私たち人間の脳は、使う情報ほど強く記憶されていくため、一度先入観をもつとそのような見方以外では見えにくくなってしまうことがあります。実際に目に映らないのではなく、見えているけれど気づきにくくなってしまうのです。

しかし、①のように〝今〞の子どもを先入感をもたずに観察する。その上で「この子が楽しんでいることは何だろう?」「何を求めているのかな?」もしくは「困っていることはあるかな?」と考えていきます。このように〝今〞の子どものニーズを掴むことができるようになると、そのニーズに合ったサポートを実現することができます。

そのようなサポートがあることで子どもはより「自ら育つ力」を発揮できるようになるのです。

さらにそれだけでなく、子どもはありのままの自分を受け止めてもらえているという実感と体験を積み重ねることができます。その体験が子どもの自尊感情の育みにつながります。

親が勝手に評価しない

3. 「子どもがどう感じているか」を大切にする

①や②のように「観察する」、「"今"のニーズを掴む」ことをした上で意識したいことが、子どもを観察した"後"の「勝手な評価」です。

せっかく先入観を引き算して、客観的に子どもを観察しても、その後に勝手な評価をしてしまうと、より「決めつけ」が強くなってしまいます。そのため、子どもを観察する"前と後"でそれぞれの「決めつけ」をしていないかを意識するのがおすすめです。

私たちは、「決めつけや勝手な判断をしたい」なんて思っていないのに、無意識に判断して、評価してしまうものです。

たとえば、公園に行ってわが子と年齢が近い子どもを見たり、保育参観でクラスのみんなの様子を見たりすると、評価したいと思っていなくても、「うちの子の発達って、だいたいこんな感じなんだ」などと思ってしまうということはありませんか?

他にも子どもの姿を見た時に「本当、不器用なんだから」「こういうところがだめなんだよね」と評価したくなるということもあるかもしれません。

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