中学生でも解ける「素数はほぼ6の倍数±1」の証明 ただし「2と3」は除く。あなたは解けますか?

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同様の理由で、「6n+4」もダメですね。これは10とか16とかが当てはまるわけですが、これも偶数になってしまいます。これも素数にはならないわけですね。

さらに、「6n+3」はどうでしょう? これって、偶数ではないわけですが、6nも3も、3の倍数ですよね。これは3の倍数になってしまうので、素数にはならないわけです。

さて、こう考えると、「6n」「6n+2」「6n+3」「6n+4」は、2の倍数や3の倍数や6の倍数になるので、素数にはなりません

そうなると、nが0より上の場合、「6n+1」「6n+5」しか、素数にはなり得ないわけですね。そして、6n+5というのは、「6n-1」と同じですね(例えば11は「6×1+5」ですが、これは「6×2-1」とも表現できます)。

ですから、「2と3以外の素数は、6の倍数±1」となる、というわけですね。

クラスの人数が「6の倍数+4」人であるメリット

さて、最初の話に戻りましょう。クラスの人数が「6の倍数+4」とはどういうことでしょうか?

「6n+2」「6n+3」「6n+4」は、2の倍数または3の倍数でした。つまり、2や3で割り切れるということです。

例えば「6×4+4=28」で、28人のクラスがあったとします。そのクラスの中で何かワークをするときに、2人組を作ったり3人組を作ったりすることってありますよね。

28人だったら2人組を作っても余りが出ません。もし1人お休みがいて27人だったら、2人組は難しいですが、3人組をつくったら余りが出ませんよね。2人お休みがいて26人だったら、2人組を作ればいいですよね。だから、「6の倍数+4」人のクラスは「何人組作って」というワークがやりやすいわけです。

こんなふうに、数のロジックを知っていれば、実社会でも役に立つのです。社会に出てから数学を使っても意味がないと思う人もいるかもしれませんが、この話をぜひ知っておいていただければと思います。

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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