佐々木朗希のMLB移籍、大谷翔平との決定的な違い システムの問題だけではない「認められる」条件

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エスコンフィールドにある壁画、ダルビッシュや大谷翔平が日本ハム歴代の選手、経営者とともに描かれている(写真:筆者撮影)

NPBで一度も規定投球回数に達したことがない佐々木が、アメリカのさらに過酷な環境に適応して活躍できるかどうかは、微妙なところだ。

今オフ、ダルビッシュ有は古巣日本ハムの選手たちに会うために、エスコンフィールドHOKKAIDOに姿を現した。そして昔のチームメイトと練習に汗を流した。移籍して12年経っても「古巣」と良好な関係が維持できるのは、日本ハムを円満な形で移籍したからだ。大谷翔平も同様で、エスコンフィールドには2人の顔を描いた大きな壁画が描かれ、ファンの撮影スポットになっている。

「佐々木の肉声」がほとんど聞こえてこない

ロッテ球団は「佐々木の夢をかなえるために喜んで送り出したい」とは言ったが、今後、佐々木はロッテ球団に「古巣」として、気楽に帰ってこられるような関係になるのだろうか?

筆者が最も気になるのは、今回の移籍劇に際して「佐々木の肉声」がほとんど聞こえてこないことだ。野茂英雄からイチロー、松井秀喜、大谷翔平まで、メジャーに挑戦するトップ選手は力強い言葉で「自分の考え」「自分の意志」を明確に述べた。

「誰に言われたから」でもなく「自分自身の選択」としてこの道を選んだとはっきり口にした。今後、MLB球団による争奪戦が始まるが、佐々木はどこかのタイミングで「自分の言葉」で移籍について語る必要があると思う。

広尾 晃 ライター

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ひろお こう / Kou Hiroo

1959年大阪市生まれ。立命館大学卒業。コピーライターやプランナー、ライターとして活動。日米の野球記録を取り上げるブログ「野球の記録で話したい」を執筆している。著書に『野球崩壊 深刻化する「野球離れ」を食い止めろ!』『巨人軍の巨人 馬場正平』(ともにイースト・プレス)、『もし、あの野球選手がこうなっていたら~データで読み解くプロ野球「たられば」ワールド~』(オークラ出版)など。

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