ハワイ「ABCストア」誕生の裏にある日系人の物語 日焼けのキティちゃんなどグッズが人気に
ハワイ旅行の情報を得ようとすると、必ずといっていいほど「ABCストア」で買える人気商品の話題が目に入る。ワイキキビーチ周辺を歩くと、数十メートルおきに現れるあのゴシックロゴの看板、ハワイ名物のコンビニエンスストアのことだ。
ドラえもんのぬいぐるみ、エコバッグのほか、日焼けしたキティちゃんのグッズなどのサンリオとのコラボ商品は今年23年目のロングラン企画だという。ABCストアは日本にルーツを持つコササファミリーがハワイで地道に築き上げてきた、小売りビジネスの成功モデルの1つ。日本人の祖父母から受け継がれた経営哲学、そして激変する経営環境への対応について、社長兼CEOのポール・コササ氏に話を聞いた。前編・後編の2回に分けてお届けする。
いくつもの「観光危機」を乗り越えてきた
ABCストアは今年創業60年。ワイキキのメインストリート・カラカウア通りの1号店から始まり、現在、ハワイを中心に、グアム、サイパン、ラスベガスにも進出し、計77店舗、従業員約2000人を擁するハワイ有数の企業になった。
コロナ禍が明けて観光産業が回復の兆しを見せるものの、円安の影響で利用客の大半を占める日本人旅行者が戻っていない。そんな中、ABCストアは新業態の飲食店事業の拡充、アメリカ本土向けの出店計画を再開させている。
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