「草ぼうぼうの太陽光パネル」各地に出現の危うさ 太陽光発電設備の周辺の下草に引火した事例も

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そこで、廃棄物にあたらない場合でも、周辺環境に害を及ぼす可能性のある場合には、行政が動けるような制度が必要になる。

リサイクル義務化制度づくりのスケジュール

環境省環境再生・資源循環局によると、太陽光パネルリサイクル義務化の新制度づくりは、年明けの2~3月に法案をまとめ、閣議決定を経て4~5月に国会審議というスケジュールで進んでいる。岡﨑雄太制度企画室長は「大きな課題は2つあります。コストをだれに負担してもらうのかということと、放置、不法投棄対策をどう制度に落とし込めるかということです」と話した。

メガソーラーなどが買い取り期間終了と同時に事業をやめれば、まとまった量の太陽光パネルが排出される。まだ約10年以上先の話だが、大規模な発電所からいっぺんに大量排出されないよう、パネルが使える間は使い続けられるようにする方策も議論されている。

なかでも、一般社団法人再生可能エネルギー長期安定電源推進協会は放置案件をめぐり、所有者に事業を続ける意思がない場合、行政が関与したうえで適正な事業者に譲渡してもらい、発電事業を続けるなどの方策を提案し、注目されている。

河野 博子 ジャーナリスト

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こうの ひろこ / Hiroko Kono

早稲田大学政治経済学部卒、アメリカ・コーネル大学で修士号(国際開発論)取得。1979年に読売新聞社に入り、社会部次長、ニューヨーク支局長を経て2005年から編集委員。2018年2月退社。地球環境戦略研究機関シニアフェロー。著書に『アメリカの原理主義』(集英社新書)、『里地里山エネルギー』(中公新書ラクレ)など。2021年4月から大正大学客員教授。

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