「選挙圧勝」でも次期トランプ政権は簡単じゃない なんと共和党は「労働者の政党」になっていた?

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再び「トランプ劇場」が開幕する。トランプ氏の「やりたい放題」になるのだろうか(写真:ブルームバーグ)

「データを普通に読めば(ドナルド・)トランプさんの勝ちになります」

11月5日のアメリカ大統領選挙前、「日米の世論調査はいったいどこまで正しいのか」(10月26日配信)では、こんなふうに予想したものの、筆者は正直、とっても怖かったのである。2000年以降の6回の大統領選挙をつぶさに見てきて、何度も思い知らされたけれども、とにかくおっかない選挙なのである。

「3度目のトランプ選挙」はようやく筆者の予想どおりに

この連載は競馬をこよなく愛するエコノミスト3人による持ち回り連載です(最終ページには競馬の予想が載っています【2024年1月5日編集部追記】2024年1月1日、山崎元さんは逝去されました。心から哀悼の意を捧げ、ご冥福をお祈りします)。記事の一覧はこちら

2016年と2020年のアメリカ大統領選挙開票速報は、筆者はNHKラジオの放送現場で体験した。

解説役を務めながら、2回とも「あれれっ、これは俺の予想と違う……」という感覚を味わった。開票が始まってすぐの時間帯から、「この州はこっちが勝つだろう」という予測が外れていき、お昼頃には「うーん、やっちゃったか……」と頭を抱えることになる。

それくらいトランプさんが出る選挙では、事前の世論調査が外れてしまうのだ。結果として、2016年はヒラリー・クリントン氏がまさかの敗戦を喫した。また、2020年は開票作業が思った以上に長引き、実に4日後になってからジョー・バイデン氏に「当確」が出た。

ところが今年、「ニコ生さん」(ニコニコ生放送)で開票速報に立ち会った際には、ほぼ事前の予想どおりの進行となった。強いて言えば、激戦7州を全部トランプさんが取ってしまったことには意外感があった。もっと接戦になるという見方が多かったからで、やはり今回も「隠れトランプ票」が少しだけ存在したのであろう。

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