さて、以下は現在進行形の話だが、アメリカの連邦議会選挙は上院では共和党が多数を取り返し、下院でも僅差で多数を維持して「トリプルレッド」となりそうな雲行きである。
上院は改選議席数に恵まれての勝利となるが、下院は文字どおり「トランプ勝利の勢い」に助けられてのこととなりそうだ。こういうときに当選した議員さんたちは「コート・テール」(便乗効果)と呼ばれる。偉い人のコートの裾につながって歩いている小物たちよろしく、トランプさんには頭が上がらなくなることになる。
「トリプルレッド」でも次期トランプ政権は簡単じゃない
これではいよいよ次期トランプ政権は、誰も止められなくなるのではないか。いや、そんなに簡単でもないですよ、と申し上げたい。
トリプルレッドになるということは、議会運営の全責任を共和党が負うということだ。そして12月20日には現在のCR(暫定予算)が失効し、年明け早々にはデット・シーリング(債務上限問題)が復活する。
そうなると、「フリーダム・コーカス」(下院の自由議員連盟)の議員さんたちがまたしても無理難題を言い出すのではないか。共和党内部は全然、一枚岩じゃないのである。マイク・ジョンソン下院議長の眉間のしわが、またまた深まることになりそうだ。
ともあれ「トランプ劇場」は再び幕を開ける。当欄としてもとことんお付き合いをしなければならないだろう(本編はここで終了です。この後は競馬好きの筆者が週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)。
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