脳外科医も実践、姿勢が整う1日10回の「足首運動」 身体能力を高めたいなら意識したい「脛の筋肉」

✎ 1 ✎ 2
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

スポーツに限りません。

お年寄りが歩けなくなるというのも、前脛骨筋が弱くなっているからです。私はここ数年、立て続けに病気にかかりました。リハビリのために病院へ行きましたが、最初はまっすぐ歩けませんでした。

リハビリ担当の先生に聞くと、「お尻の筋肉が落ちているからです」と言われました。前脛骨筋の話はまったく出てきませんでしたが、自分で前脛骨筋を鍛えるようにしたら、やがて元通りに歩けるようになりました。リハビリの先生も前脛骨筋の働きを知らなかったのです。

臀筋(でんきん:お尻の筋肉)が落ちると体軸がぶれるため安定しないのは確かです。そのため、臀筋を鍛えることも大事です。

しかし、歩行についていえば、前脛骨筋を鍛えることが最も重要です。私はスキーをやっていましたから、すぐにそこに気づきました。前脛骨筋を鍛えないと足首が安定しないので、ふらついてまっすぐに歩けないのです。

ですから、潜在能力を出するために一番大切なのは、前脛骨筋を鍛えて足首をしっかり固めることです。それをもとにバランスのとれた美しい姿勢を保つと、それだけでも抜群の運動神経になります。

走る姿勢にしても、体軸を足の前脛骨筋で蹴り上げるようにすると、体が前に飛び出るダイナミックな走法になります。

その第一歩は足首の運動です。足首の上下(前後)運動を1日に10回でもいいので続けてみてください。

美しい姿勢づくりをするために

美しい姿勢づくりをするためには、水平目線と足裏感覚をしっかり保つことも欠かせません。

水平目線というのは、対象との間合いを正確に測るために必要です。イチロー選手がバッターボックスで腕を伸ばしてバットを立てていた姿を覚えている方は多いと思います。

あれは体軸と立てたバットを合わせ、バットを握った小指の外側のラインと背中の軸を合わせて、グリップエンドを見て目線が水平になるように測って構えを決めているのです。

水平目線にするとボールの軸が目線とずれないので、よく見えるのだと思います。実際に打てないときには目線が水平ではなく、傾いていました。

私は、歩くときには目線はいつも水平に保つようにしています。それによって体軸がまっすぐになりますから、姿勢のバランスが良くなり、長い時間歩いても疲れにくくなります。

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事