子どもの勉強「教えないほうが伸びる」納得の要因 教え上手な人・下手な人の差はどこなのか?

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教えてもらったその場ではわかったような気になっても、いざ1人で問題に向かってみると何も身についていなかった、ということになるのです。

もちろん、何も知識がない状態で「自分で考えろ」というのは無理な話です。最初はきちんと基礎から教えてあげる必要があります。

では、「教えすぎ」を防ぐにはどうしたらいいのでしょうか。ポイントは2つあります。生徒に話させることと、質問には質問で返すことです。

生徒に話させることで理解度を見る

例えば、社会(地理)の勉強で「日本は米の生産量が多い」という内容を説明するとします。

このとき、「日本は降水量が多く、稲作に適した温暖な気候で……」と、一方的にすべて話してしまうのはNGです。

教科書に書いてあるような説明をダラダラとしても、聞いている側は退屈ですし、受け身の姿勢になるので頭にも残りにくいです。

その代わりに、生徒に質問を投げかけてしゃべってもらうのです。

まずはフックとして、「日本は米作りが盛んだけど、ほかにたくさんお米を作っている国って知ってる?」といったように、興味を引き出すような質問をします。

生徒が答えられない場合は、世界地図を見せながら「ほかには中国やタイでも稲作が盛んなんだけれど、これらの国に共通することって何だろう?」と、少しずつ核心に迫るような流れで質問しながら、生徒に考えさせたり、話させたりする機会を与えるのです。

こうすれば、生徒にどのくらいの知識や理解度があるかを測ることもできます。先生側も、余計な説明を省いて必要なことだけ言えば済むでしょう。

こちらの質問に正しく答えられた場合は「お、よくわかったね!」など、合いの手を入れながら説明と質問を交互にしていくと、生徒の気持ちも次第にノってきます。

考えてもわからないような難しすぎる質問は避け、生徒のレベルに合わせながらヒントを出してあげると上手くいくでしょう。一方的な説明を避けられるだけでなく、生徒が主体的に勉強している感覚を持たせることもできます。

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