ウクライナ軍関係者によると、金総書記は派兵に当たり、プーチン氏に対し「何よりも実戦経験を積むことが必要」との極めて強い調子で語ったという。
すでに北朝鮮は600万個ともいわれる大量の砲弾を供与。さらに短距離弾道ミサイルも供与しているが、今回の派兵はこうした軍事支援とは明らかに性格が異なるのだ。
認識すべき新局面
この「実戦経験」発言で想起されるのは、最近の北朝鮮での韓国に対する極めて対決的な言動だ。韓国を「敵対国家」と規定したと報じたり、金総書記が朝鮮人民軍の指揮所を訪れ、敵国と見なす韓国との臨戦態勢に備えるよう指示するなど、韓国に対する軍事的威嚇を強めている。
つまり、今回の北朝鮮の派兵開始で認識しなければならないのは次の3つの新局面だ。①北朝鮮が派兵したことで、ウクライナ侵攻が朝鮮半島情勢とリンクした、②派兵により北朝鮮と韓国との関係がより緊張度を増す可能性が出てきた、③朝鮮半島の今後の展開次第で、ロシアが北朝鮮への軍事支援に乗り出す事態も否定できない局面に入った、である。
上記した新局面に対して、アメリカや日本はそれぞれ大統領選や解散もあり、反応が遅れた。しかし今後は韓国や欧州とも連携し、しっかりと対応策を練るべきだ。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら