ウクライナ軍が北朝鮮軍兵士2人を捕虜・尋問中 「訓練に行くと思っていた」捕虜の証言

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ウクライナのゼレンスキー大統領がSNSで発表した北朝鮮軍兵士捕虜2人のうちの1人(写真・ゼレンスキー大統領のTelegram)

2024年1月11日、ウクライナのゼレンスキー大統領が「北朝鮮兵士2人を捕虜にした」とSNSを通じて発表した。これを受けてウクライナ保安局は、クルスクで捕虜にした北朝鮮軍兵士の身元と現在の状態を明らかにしている。

ロシア西部のクルスクでウクライナ軍が捕虜にした北朝鮮軍兵士2人は、それぞれ2005年、1999年生まれの狙撃兵とライフル射手とされている。

彼らはそれぞれ頭と脚を負傷したままウクライナの首都キーウに搬送され治療を受ける一方、現地に派遣された韓国の情報機関・国家情報院職員が通訳を支援してウクライナ保安局の調査を受けているという。

兵士2人は20歳と26歳

同保安局によると、捕虜の1人は2005年生まれのライフル兵で2021年に入隊した。 彼はシベリア南部トゥヴァ共和国出身の26歳アントン・アリウキンというロシア人兵士の身分証明書を所持していたが、2024年秋にロシアで1週間、ロシア軍との協力作戦遂行訓練を受けた際に身分証明書を受け取ったという。

とくにこの兵士は、自分がウクライナ戦争へ参戦するためではなく、「訓練のために派遣された」と信じていたと供述した。

1999年生まれの26歳のもう1人は2016年に入隊し、狙撃兵として勤務したと述べた。この兵士はあごを負傷して話せないため、筆談形式で尋問が行われている。現地の医師によると、1人は頭蓋顔面損傷で歯科治療を受ける予定で、もう1人は下腿骨骨折の状態だという。

保安局が公開した動画を見ると、1人はあごに、1人は手に包帯を巻いたまま、病院と思われる施設のベッドに横たわり、ストローで水を飲んでいた。

治療と尋問のために彼らをキーウに搬送したが、英語やロシア語、ウクライナ語が話せないため、国家情報院と協力する韓国人通訳を通じて調査が行われていると説明した。

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