福岡「生徒数右肩上がり」高校の校長がしないこと 6階まで跳ねる「ノミ」も環境次第で跳ばなくなる

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ノミはすごい脚力を持っていて、人間で言うとマンションの6階の高さまでジャンプすることができます。ところが、そのノミを小さな箱に入れて2日間置いておくと、そこから出しても箱のフタの高さまでしか跳べなくなってしまうのです。

子どもたちにとっての小さな箱

2日間、箱の中でぴょんぴょん跳ね、天井にぶつかっているうち、ぶつからない高さまでしか跳ねなくなる。人間に置き換えるとそれは「俺なんて、どうせ」「私なんて、どうせ」となっている状態。そして小さな箱は「あなたにはこれくらいしかできないよ」と押しつけてくる教育や常識のようなものです。

では、その跳べなくなったノミを、箱に入ったことのないノミといっしょにしておくと、どうなるのでしょう?

わかりますよね? そうなんです!

すぐに人間で言うところの6階の高さまでジャンプできるようになっちゃうのです。

横で自由にぴょんぴょん跳ねているノミを見て、「あれ? 俺もできるかな」「あれ? 私もできるのかも」と跳んでみる。そしたら跳べてしまう。

「ああ、自分もこんなに跳べるんだ」と気づいた瞬間、元の脚力を発揮できるようになるのです。

監督は「うちの選手たちは、外国人選手がホームランを打つのを見て、自分たちの力を思い出したわけ」と言って笑っていました。

監督にとっては食事中の雑談だったのかもしれませんが、私はもうズガーン! と心を撃ち抜かれ、考えました。

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