韓国トップアイドルが「イジメ吐露」に至ったなぜ 事務所と育ての親の板挟み「NewJeans」の憂鬱
事の本質は、HYBEとADORのミン・ヒジン前代表の対立にある。「BTS」が所属することで知られるHYBEは国内外に11社のレーベルを擁し、5月には資産5兆ウォン(約5500億円)超を保有する大企業集団にも選定された巨大エンターテインメント企業だ。ADORはその傘下のレーベルの1社である。
スマホのメッセージを暴露しあう泥仕合に
発端は4月に遡る。
4月22日、HYBEはADOR の内部監査に入った。このニュースが流れると、業界のみならず韓国社会は騒然となった。HYBEは内部監査に入った理由を、ADOR がHYBEからの独立をはかり、その過程で機密の内部情報も流出させたためとし、ミン代表(当時)の辞任も要求した。
ミン氏は「少女時代」などをプロデュースしたSMエンターテインメントで、「ビジュアルディレクティング」として活躍した後、2019年、HYBEにブランド総括(CBO)として迎え入れられた。自身のアーティストを育てたいとの意向を受け入れて、2021年、HYBEが160億ウォン(約18億円)を出資して設立されたのがレーベルのADORだ。株主構成は、HYBE80%、ミン前代表が約18%となっている。
ミン氏は、HYBEによる内部監査について、同社傘下の他レーベル「BELIFT LAB」から3月にデビューした5人組のガールズグループ「ILLIT (アイリット)」が「NewJeansをコピーしている」とHYBE へ問題を提起したことに対する報復だと反駁。この後は双方ともにスマホのメッセージを暴露的に公開するなどのっけから泥沼の体となった。
HYBEは内部監査執行から3日後には、「ミン代表が主導して経営権を奪おうとしていた計画が明らかになった」という中間報告を発表し、管轄の龍山警察署にミン前代表を「背任容疑」で告発した。
一方のミン氏は記者会見を開き、2時間に及ぶ会見で、「(経営権を)奪おうとしたことも、それを企図したことも、実行したこともない」「実績を出している系列会社の社長である私を潰そうとするHYBEが背任だ」などとHYBE を激しく批判した。
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