早く帰ってペットに会いたい
大腸がんの末期で、自宅で生活しながら抗がん剤治療を続けていたAさん(女性、63)。もともと「できる限り家で過ごしたい」「延命治療はしない」という意向がはっきりしている患者さんで、自宅でペットと過ごす時間をとても大切にしていました。
あるとき、Aさんはがんが骨に転移した影響で腰痛が悪化し、緊急入院することに。そこでもAさんは「早く帰って、レオンちゃん(ペットの名前)に会いたい」としきりに訴えていましたが、入院から2日後、Aさんの体調に異変が生じます。
痙攣(けいれん)が起こり、意識が低下したのです。翌日には発熱も見られたことから、感染症の一種である胆管炎を引き起こしている可能性が疑われ、抗菌薬の点滴が始まりました。


















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