わが子の「体験格差」に悩むシンママを救ったもの 習い事や旅行、アクティビティは贅沢なものか

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情報を探すなかで、三平さんは今回の「こども冒険バンク」の存在を知ったそうだ。

「これまでのひとり親支援制度は、フードバンクをはじめとした医療や食料などの物的な支援が多く、体験の支援はそう多くありませんでした。今回のこども冒険バンクのような体験プログラムは、今まで目にしたことがなかったので、見つけたときにはうれしかったです」

同法人が提供する「こども冒険バンク」は、企業とのコラボレーションにより、現在はスシローやJAL、探究学舎など18社約1700枠の体験が集まっている。内容はさまざまで、工場見学や博物館、お仕事体験などがある。

対象はさまざまな要因によって体験が不足しがちな家庭で、経済的に厳しい世帯年収が400万円以下の世帯、ひとり親・実質ひとり親世帯に提供される。事前に同法人に申請が必要で、審査を通った家族を無料で招待している。

こども冒険バンク、プラットフォームの仕組み(出典:認定NPO法人フローレンスホームページ)

いざ「ロマンスカーミュージアム」へ

8月26日、家族が足を延ばしたのは、神奈川県海老名市。目的地は小田急電鉄株式会社が運営する「ロマンスカーミュージアム」だ。

10時の開館前には、夏休み最終日を満喫しようと張り切る親子が押しかけ大行列。コロナ禍を経て、リアルな体験が復活してからは、土日を中心に大盛況だという。

待ち合わせの場所に、三平さん親子も到着。3人の子どもは元気よく人懐っこく、筆者に「今日はずっと楽しみにしてきたんだ。みんなで遊べるのは久しぶりで、何日も前からカウントダウンしていたんだよ」とうれしそうに話してくれた。

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