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虐待死の"裏"にある「親の超孤独」を防ぐ場所 "信頼する力"を育むための町づくりの実例

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家族の孤立を防ぐのは、助けを求められる力と安心できる場。

ハロウィーンのお菓子をみんなで詰める様子
スタッフの手伝いもする。居場所でハロウィーンのお菓子をみんなで詰める(写真:編集部撮影)

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孤独死や陰謀論が社会問題化している。その背後にあるのが、日本社会で深刻化する個人の孤立だ。本特集では、身元保証ビジネスや熟年離婚、反ワク団体など、孤独が生み出す諸問題について、実例を交えながら掘り下げていく。

私はこれまで6件の虐待死事件を取材してきた。取材を通して気になっていたのは、事件を起こした親たちは誰もが子ども時代に孤独だったということだ。

親から理不尽に扱われても、助けを求められる大人がいなかった。そんな子どもが長じて親になり、子育てに行き詰まったとき、彼らは子どもを社会から隠した。「助けて」と言えなかったのだ。親になれば、子育てはできて当たり前だと本人たちも思っていた。

無理だとしか思えない行動を取る

彼らは、必死に子育てを頑張る時期があった。例えば、ある19歳の女性は、幼児が入院した際に、妊娠中にもかかわらず、誰からの手伝いもないまま、たった一人で37日間付き添い続けた。その状況では無理だとしか思えない行動を取るのだ。

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