男性育休に否定的な上司が受けた「衝撃の仕打ち」 上司が男性部下の育休をよく思わない理由3つ
中には、会社から「取得しろ」と言われたため「5日間だけ取った」「有給と合わせて2週間ぐらい」という人もいるのではないか。実際、
「これを機会に、1週間ほど羽を伸ばしてこい」
と、育休制度を利用して「日頃の疲れを癒やせ」的に声をかける上司もいる。これは「男性の育休制度」にまるで理解がない表れだ。
上司が男性部下の育休に否定的な理由3つ
男性の育休に理解がない職場や上司はまだまだ多い。その理由とは何なのか? 主な理由は、以下の3点だと考える。
それぞれの理由について、詳しく見ていこう。
特にベテラン世代の男性は、「育児は妻の役割」という考え方にとらわれていることが多い。とりわけ妻が専業主婦や育児休業中で在宅しているケースで、夫も育休を取る必要性を理解できないのだ。
この考え方の背景には、長年にわたって形作られた性別役割分担意識がある。かつての日本社会では「男性は外で働き、女性は家庭を守る」という考え方が根強かった。特に50代以上の管理職世代は、親世代からこのような価値観を受け継いでいることが多い。
また、自分自身が育児にほとんど関わってこなかった経験も影響している。「自分の子育てのときはこうだった」という固定観念が、部下の育休取得を阻む要因となっていないだろうか。
実のところ55歳になる私も、ある事情がなければ、このような考え方に支配されていたかもしれない。その事情とは、長男が生まれた直後に退職したことだ。転職先を決めずに辞めたため、しばらくの間「無職」の期間があり、子どもの育児期と重なった。
私の両親、妻の両親から「子どもが生まれたばかりなのに、どうするの?」と責められた。当たり前だろう。しかし、妻だけは大喜びだった。子育てを分担できるからだ。
妻の期待通り、私は平日の昼間から、乳飲み子を抱えて近所の公園で過ごした。もちろん、当時の私はその後のキャリアについて不安が大きく、苦しい気持ちもあった。
だが20年以上たった今でも、妻は当時の様子を録画したビデオを幸せそうに見返している。家族にとって、かけがえのない時間だったことは間違いない。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら