男性育休に否定的な上司が受けた「衝撃の仕打ち」 上司が男性部下の育休をよく思わない理由3つ
ある日、その上司の母親が急病で倒れた。一人暮らしの母親を介護するため、上司は「介護休暇を取りたい」と会社に相談した。しかし普段から育休に理解を示さず、「仕事第一」を掲げていた上司に対し、周りの反応は冷たかったという。
「介護なんて、ヘルパーさんに任せればいいじゃないですか」
「そんなに長く休まれると、仕事に支障が出ますよ」
かつて自分が部下に言っていた言葉が、そのままブーメランとなって返ってきたのだ。「介護休暇」を取得する権利はあったものの、上司は職場の空気を読んで断念。仕事と介護の両立に悩んだ末、退職を選ばざるを得なくなってしまったという。
上司に判断を任せてはならない
この問題を解決するには、会社からの啓発が必要だと私は思う。上司や先輩で、男性の育休を取得した経験を持つ人が少ないのだから、「それぞれの職場で臨機応変に」といった丸投げは絶対によくない。
私はたまたま離職のタイミングと重なり、長男の育児に関わった。しかしそれは「育児休暇」を取得したからではない。したがって私自身も「男性の育休」を取った経験がなく、相談相手としては不十分だ。
だからこそ会社が社外の専門家を招聘するなり、積極的に情報を提供し、理解を促す必要があるだろう。具体的には以下のような取り組みをおススメする。
これらの取り組みにより、男性の育休取得に対する理解が浸透し、より多くの人が制度を利用しやすくなるだろう。
これから超少子高齢化の時代だ。「育児休暇」だけでなく「介護休暇」の需要も高まっている。前述の上司のように、自分が困ったときに周囲の理解が得られないという事態は、誰の身にも起こりうる。
だからこそ、お互いの立場を理解し、支え合える職場づくりが重要だ。男性の育休取得を応援することは、結果的に自分自身を守ることにもつながるのだから。
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