自己効力感の低い人が陥っている「症候群」の正体 成果重視の人は、自分は力不足だと思う傾向

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自己効力感は、これまでもビジネスやスポーツの世界、病気の克服などでも注目されてきましたが、これからは人がAIを使いこなし、よりクリエイティブな成果を生み出していける共存関係を構築していく上でも、ますます重要になってくるはずです。

私たちが自信(自己効力感)を持ちづらい背景

内閣府の「子供・若者白書」や他の国際調査で、日本の子どもたちや青少年の自己肯定感が低いことが指摘されるようになって10年以上になります。

未来を切り拓く力となり、次の一歩を踏み出す力となるのが自己効力感だとすると、その前に、自分自身を認めて自分は大丈夫と信じられる自己肯定感が必要なのです。

経済的な豊かさは向上し、人生の選択肢も増えているはずなのに、日本の子どもたちは逆に「自信」を失っています。

自己肯定感が低いことで「自分は大丈夫」「自分の将来は明るい」「未来は自分の力で拓ける」というポジティブな感情が持ちづらくなっています。そのため、自己効力感も低い状況なのです。

教育改革実践家の藤原和博氏は、子どもたちを見ていると、叱られることや失敗を恐怖するあまり、叱られないように、失敗しないように振る舞う態度が顕著になっているといいます。

親は子どもに対して「早く、ちゃんとできる、いい子」を望みます。熱心な親や先生であればあるほど、褒めるより注意することのほうが多いでしょう。すると、子どもは知らず知らずのうちに自信を損なってしまうのです。

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