【産業天気図・石油】07年度にかけて「曇り」が続く

石油業界の天気は来07年度にかけて「曇り」が続きそうだ。新日本石油<5001.東証>など石油元売り会社の企業会計上の利益は、在庫評価に総平均法(出光興産<5019.東証>、東燃ゼネラル<5012.東証>を除く)を採用しているため、原油価格変動による在庫評価損益に左右される。原油の上昇局面では在庫評価益が膨らみ、見掛けの利益が増える。前05年度に大幅増益になったのは、原油高騰のおかげだった。今06年度は、7月にWTIで78ドルをつけた原油価格が現状、60ドル前後に下落。このため各社とも在庫評価益が減り、“見掛け減益”になる。
 ただ、低水準だった石油製品のマージンは、不十分ながら価格転嫁が進み、回復方向にある。このほか合成樹脂、合成繊維原料となる石油化学製品は、堅調に推移している。また原油上昇により、海外での油ガス開発会社は好調で利益に貢献。在庫評価益の変動で実態の収益が見えにくいが、油ガス開発と石油化学を除くと「低空飛行」からは脱しきれない。「曇り」が続きそうだ。
【内田通夫記者】


(株)東洋経済新報社 会社四季報速報プラス編集部

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