「説明がヘタな人」「うまい人」の決定的な違い 「論理的に話せば伝わる」というわけではない

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例えば、携帯電話の番号を口頭で伝えられて、どのくらいの間記憶していられると思いますか?

おそらく、10秒前後が限界ではないでしょうか。このように考えてみると、そもそも、脳の仕組みからして話したことの全てを覚えてもらうのは無理というわけです。

つまり、説明は、「断片的にしか覚えられない」という前提を理解すること。

その上で、「要点だけは確実に記憶してもらう」ことが求められます。
これからは、「説明が全部伝わらなかった……」と悩むのも、「私はちゃんと説明したのに、なんでこの人は話を覚えていないの?」と腹を立てるのもやめましょう。

話したことの全てを受け取って、実践してもらうのはそもそも無理なのです。まずはこの前提を受け入れるだけで、説明上手に一歩近づくことができます。

そもそも、説明は頭に残りにくい

私の友人がパン屋さんをオープンしたときに、次のような説明をしてくれました。

「ウチのパンはね、国産バターを100%使用して、爽やかな風味がたっぷりなの。しかも、牛乳とチーズで深いコクを出して、湯種製法だからもちもち食感で、ホント最高。もちろん、保存料も着色料も使ってないから、子どもから大人、おじいちゃん、おばあちゃんまでみんなに安心。毎日食べても飽きないと思うから、ぜひ食べてみてよ!」

その熱意ある友人の語り口に、私は「おいしそうだなぁ。今度行くね!」と答えました。

しかし、実際にそのパン屋さんに行く前に、知り合いにそのパンの魅力を説明しようとしたら、うまく言葉が出てこなかったのです。

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