「説明がヘタな人」「うまい人」の決定的な違い 「論理的に話せば伝わる」というわけではない

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当たり前のことですが、多くの方ができていないので、あえて強調してお伝えします。

うまく説明するためには、まず自分が内容を十分理解できていることが前提です。

自分がよく分かっていないことを、人に分かりやすく説明することはできません。

時間の制約がよい説明を生み出す

実は、伝える時間の制約を設けると、かえって言いたいことが明確になります。

アナウンサーの仕事では、「生放送で伝えるとき」と、「ロケ先で収録してVTRとして放送するとき」がありますが、生放送のほうが言いたいことをまとめやすいのです。

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生放送には時間の制限があります。伝えたいことがたくさんあっても、中継が終われば強制的に終了となります。

そのため、限られた時間で「何を」「どう」伝えたらよいのかを事前に考えるようになります。その結果、「ここは30秒で伝える。ここは1分以内で伝える」と情報の取捨選択の意識が働くようになります。

ところが、これがロケや収録になると、後で編集ができてしまうため、時間を気にしなくてもいいのです。

すると、「せっかくだから、より多くの情報を伝えたい」という意識が働き、あまり重要ではないことも“とりあえず”喋ってしまい、収録時間が長くなってしまうのです。

そして、とりあえず喋った部分は結局オンエアに登場することはありません。そもそも情報の優先度合いが低い部分だったので当然ですよね。時間が短いというのは、必ずしもマイナスなことばかりではありません。持ち時間を制限することで、自分の中で話の要点や優先順位が明確になります。

説明には削る作業が必要だとお伝えしましたが、もし話がまとまらないと感じたら、自分で時間を制限してみるのも一つの手です。 

石田 一洋 関西テレビ放送アナウンサー

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いしだ かずひろ / Kazuhiro Ishida

広島県出身、2002年早稲田大学商学部卒業。RKB 毎日放送を経て2014年から現職。プロ野球日本シリーズや、競馬G1、大阪国際女子マラソンなど全国ネットのスポーツ中継のほか、番組MC やリポーター、ニュース、ラジオパーソナリティ、ナレーション、司会と幅広く担当。アナウンスメントやドキュメンタリー制作のコンテスト優勝、受賞歴多数。第10回全国講師オーディションではグランプリを獲得。

学校や企業研修では、「伝わる説明の技術」や「人を動かす伝え方」を中心に、「アサーティブコミニケーション」「獲れる採用説明会の作り方」などを指導している。

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