亀田製菓が「コメ」を再利用して名刺を作った事情 原料米の副産物からできた「おこめ名刺」を配布

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(写真:編集部)

渡した名刺でひとしきり盛り上がる――。ビジネスシーンでの対面交渉が復活し、コロナ前には当たり前だった日常の光景が戻って1年あまり。読めない苗字、武士や貴族のような名前、著名芸能人と同じ名前など、1枚の名刺が初対面の人同士の距離を縮める。

米菓最大手の亀田製菓が、今年5月から全社員に持たせはじめた、白米の形をした名刺も、渡した瞬間から盛り上がることは間違いない。形状がチャーミングであることに加え、渡した社員が語れるバックストーリーもあるからだ。

老舗紙問屋とタッグ

亀田製菓の「おこめ名刺」。名前部分を一部加工(写真:編集部)

この名刺は同社が今年5月に立ち上げた、アップサイクルプロジェクト「Re Kameda」の第1弾として制作されている。使用されている紙は、同社の工場から出る原料米の副産物を再利用したものだ。

米菓の製造工程では、食品向けには再利用できない副産物が生まれる。そのうちの1つが原料米で、その96%が家畜や魚の飼料等に再利用されてきた。

さらなるフードロス削減に向け、原料米の副産物の活用先を、社内で使用する紙にも拡大しようという試みが今回のアップサイクルプロジェクト。社内公募で応募があった、社員のアイデアが元になっている。

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