「お互いに期待しない夫婦」が断然うまくいくワケ 仕事がデキる人ほど相手に求める基準が高い
この方程式は、上司と部下のコミュニケーションでもそのまま当てはまります。
部下が資料を作って持ってきた時のことを想像してみてください。自分の期待を上回る資料を作ってきたら、感動しませんか?
「すごいな、よく思いついたな」
「素晴らしいクオリティだ」
「ここまで仕上げたのはスゴイよ」
部下が常に上司の期待を超えてくれたら、褒めるのもカンタンです。期待どおりの資料でも問題ないでしょう。
ところが、期待を下回ったらどうでしょうか。
「これ、前にも教えたよね?」
「ちゃんと考えた?」
「なんでできないの?」
期待を下回ると不満がつのります。このとき、上司は部下を褒めることがとても難しくなります。
すべての仕事で部下が期待を下回ってくると、上司は毎回不満を抱くようになり、徐々に不機嫌になり、部下は自信をなくし、萎縮し、さらに仕事ができなくなってしまいます。
期待を「過去」「現在」「未来」に分ける
私は、ビジネスにおいては、期待を3つに分解することを推奨しています。難しいことではありません。過去と現在と未来に分けるのです。
現在への期待 … してはいけない
過去への期待 … 絶対にしてはいけない
この3つに分けると、期待の扱いが上手になります。
未来への期待は、どんどんした方がいい。むしろ、明確にして伝えるべきです。今後どうなってほしいのか、どうしてもらうのがより好ましいのか。未来への期待ははっきりと具体的に伝えます。