ビズリーチ"あの大企業社長"出演CMで訴える本気 「年収1000万円超」ハイクラス転職が増えた背景

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ビズリーチの収益源は、企業とヘッドハンターからのプラットフォーム利用料、採用に至った場合の成功報酬、全機能が使える有料プランに登録している求職者からの月額利用料となっている。

雇用の流動化やジョブ型雇用の導入などを背景に、中途採用におけるハイクラス人材の需要は堅調に伸びている。高度専門人材を求める動きは活発で、2023年は年収1000万円以上の転職決定者数は3年前と比べ3.2倍、年収1000万円以上の求人は2.8倍に増えた(いずれもビズリーチでの数、決定者数はヘッドハンター経由での転職は除く)。

ビズリーチは2009年の創業当初からハイクラス人材に特化、ダイレクトリクルーティングという手法で唯一無二のポジションを確立してきた。競合となる人材紹介サービスもハイクラス領域を強化しているが、今のところビズリーチの脅威となるライバルは現れていない。

サービス向上へ積極投資

旺盛な即戦力人材の転職・獲得ニーズを取り込んで成長を続けてきたが、クライアントは中小・中堅企業が中心だった。しかし、この1~2年で大企業の利用も増えてきた。

アプリ画面にはおすすめのハイクラス求人情報が掲載(写真:ビジョナル)

成長を支えるのが、サービス向上への投資だ。2023年7月には、求職者向けに生成AIを活用したレジュメ(職務経歴書)自動作成機能を提供。採用企業向けには、同11月に求人自動作成機能の提供を始めた。

適切なレジュメ、求人票の作成がわからないという悩みに対応することで使い勝手を向上。実際に、レジュメ自動作成機能によりスカウト受信数は4割増えたという。

引き続きビズリーチでは日本企業の採用意欲が続くと見ており「スタートアップなど黒字化を目指す企業は厳選採用の傾向もあるが、外資系企業の一部は採用を再開するなど、緩やかながらも回復基調が見られる」(末藤CFO)。今2025年7月期も高い成長を見込み、営業利益率4割を維持する計画だ。

営業利益の成長率は1桁にとどまるが、これには2つの要因がある。1つは営業やエンジニアなどの採用強化、一部職種の給与水準引き上げといった人件費の増加、そしてオフィスの増床および再編・集約費用(10億円)を見込む。

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