Indeedを変心させたリクルート"お家芸"のすごみ 「生成AI」で親子関係が融合、新サービス誕生へ
営業力を強みに人材サービスを手がけてきたリクルートと、データを軸に事業展開してきたインディード。水と油のような2社だが、2025年度から同じ事業領域に”融合”する。インディード側の背中を押したのが、生成AIの進化だった。
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(1)から続く
2014年の上場来、リクルートホールディングス(HD)の急成長を牽引してきたアメリカの求人検索サイトIndeed(インディード)。これまでインディードの自主性を担保するため、「リクルートのことを気にする必要はないし、理解する必要もない。ただインディードに集中してほしい」と、リクルートHDの出木場久征CEOは伝えてきた。
同じグループでありながら一定の距離感を保ち続けてきが、ここにきて両社の関係性に変化が生じている。2025年度からリクルートHDは、インディードを中心とするHRテクノロジー事業に、日本の人材領域を合流させる方針だ(下図)。
「リクルートエージェント」「リクナビ」「タウンワーク」など国内人材領域を管掌するリクルートの山口順通執行役員は「両社の強みを生かし、よい体験やサービスを世界中の人たちに提供していきたい」と意気込む。
インディードの姿勢が変わった
山口氏はインディードの強みを「登録者数や展開国数に代表される“スケール(量)”」とする一方で、リクルートの強みは「人材紹介業などで培った“質”」と分析する。
一見すると二律背反の要素だが、「LLM(大規模言語モデル、生成AIの一種)に代表されるように、直近のAIの進化を踏まえると、質と量の両立はできるのではないか」と自信をみせる。
2012年にリクルート傘下となって以降、インディードの姿勢にも変化が生じていた。2022年頃、インディードCEOのクリス・ハイムス氏が来日した時のことだ。
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