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足とデータで売る"リクルート営業"超進化の中身 「ビューティー」営業担当の提案内容がすごい

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「ホットペッパービューティー」では、営業部隊2000人が新規・既存顧客を訪問し続けている。一方で大手顧客を担当する十数人の精鋭部隊には、”イノベーティブな提案”が求められている。その中身は、美容領域にとどまらないデータ活用にまで及んでいた。

「ホットペッパービューティー」では、利用者とクライアント(事業者)双方の利便性を向上させる機能付加を続けてきた。クラウド型の予約管理システム導入でサロン業務が激変した(左写真:記者撮影、右写真:リクルートHD)

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リクルートの創業者、江副浩正――。彼が1962年に創刊した新卒者向けの求人広告情報誌「企業への招待」(後のリクルートブック・リクナビの前身)を起点とし、リクルートは住宅、転職などへ領域を拡大してきた。

現在は「インディード」「リクナビ」「タウンワーク」などの人材領域と、販促領域でメディア、そして人材派遣事業を展開する。どれも事業者と個人との「マッチング」を担ってきた点は変わらない。

その中で販促領域は、美容の「ホットペッパービューティー」、住宅の「SUUMO」、旅行の「じゃらん」、飲食の「ホットペッパーグルメ」などでリクルートブランドを訴求するとともに、リクルートの業績に安定して貢献してきた。

データと営業力の二刀流

販促領域の中で、成長を牽引してきたのが「ホットペッパービューティー」だ。美容室やネイルサロン、リラクゼーションサロンやエステの即時予約が可能で、日常的に接することが多いメディアである。

一方で、「情報を集めて媒体にするビジネスは、極めて模倣が簡単。つねに当たり前を超えながら価値を高めない限り、企業としてはサバイバルできなかった」と、美容情報などを統括してきたリクルート執行役員の柏村美生氏は振り返る。

今なお成長を続けてライバルの追随を許さない背景には、リクルートの“二刀流”の強みがある。営業部隊による泥臭い活動と、データやシステムといった機能面の両輪で下支えしている。

美容領域の検索・予約サイトとして「ホットペッパービューティー」の提供が始まったのは2007年。この時点で即時予約は可能だったが、画期的だったのは2012年の6月の「サロンボード」導入だ。

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