英語独習は「読む力」から鍛えたほうがうまくいく 日本人が英語を話せないのは読解偏重のせいではない
英語を読む力がある人にとって、現代のインターネットはインプットの宝庫です。ニュースやゴシップから古典的な文学作品に至るまで、魅力的なテキストに無料でいくらでもアクセスできるようになっています。読解力が高ければ高いほど、自分の興味関心に合った英語の読み物を容易に見つけることができるでしょう。
また、動画配信サイトでは、英語圏のニュースや番組が数えきれないほど公開されています。その多くは英語字幕をつけたり、スクリプトを入手したりすることができるため、しっかりと読む力がある人ならば、こういった動画音声素材を独習に活用することも可能です。
要するに、インターネット社会の現代においては、リーディング力の有無が、有意義な「大量インプット学習」の可否に大きく影響を与えると言ってよく、今こそリーディングに改めて目を向けるべきなのです。
リーディング教材としての「英語小説」の価値
インターネット上にあふれる英文の中から、基本的には自分の趣味嗜好に合った題材を選んで読めばよいのですが、おすすめは、英語で書かれた文学作品で、その中でも誰もがあらすじくらいは聞いたことがあるような有名な物語の原作です。
ネット上に英語の小説なんてあるのか、と思われるかもしれませんが、たとえば、Project Gutenberg:Free eBooksというサイトでは、日本の「青空文庫」のように版権の切れた作品を多数公開しており、短編から長編まで数多くの著名な作品を無料で読むことができます。
英語(あるいは他のどの外国語でも)では、抽象度の高い評論文や専門書よりもカジュアルな文章の方が手強く感じられるということがよく指摘されます。これは特に不思議なことではありません。日常的な風景を具体的に描写したものの中にこそ、その言語特有の表現が頻出するからです。
何気ない英語の表現の仕方に意味を見出し、それを楽しむことができるようになるためには、こういった英語らしい言い回しや表現を知り、それらに敏感になることが1つのカギになります。
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